相模総合補給廠における火災に係る調査報告について
本日（１１月１日）、昨年８月の相模総合補給廠における倉庫爆発火災につい て、外務省・防衛省より調査結果が報告されましたので、お知らせします。
また、この報告を受け、本日、在日米陸軍立会いのもと、本市消防局ほか職 員が相模総合補給廠に立ち入り、今回の事故を踏まえた米軍の再発防止策につ いて確認を行いました。
１ 外務省・防衛省による報告について
（１）日 時 平成２８年１１月１日（火）午前８時４５分から
（２）出席者
外務省 野村日米地位協定室長 防衛省 島地方調整課長
南関東防衛局 越智次長、鋤先企画部長
相模原市 古賀副市長、兒玉消防局長、髙野渉外部長
（３）報告内容
別紙のとおり
２ 相模総合補給廠への立ち入りについて
（１）日 時 平成２８年１１月１日（火）午前１０時３０分から１２時
（２）人 員 消防局予防課３名 総務局渉外部３名
在日米陸軍 日米防衛協力部長 ブラネン大佐ほか６名
（３）場 所 火災のあった倉庫及び屋内貯蔵所１棟
（４）結果概要
ア 再発防止策について次のとおり説明があった。
○ 相模総合補給廠において、消火設備及び電気配線設備について点検を進 めており、本年１２月までに完了する予定。
○ 事故を踏まえ、倉庫内の全ての保管物を確認し、物品リストを照合して 更新した。このリストは緊急時には市消防局にも提供する。
○ 夜間、休日においても緊急時の連絡対応要員を配備するなど、連絡体制 の充実、強化を図った。
○ 事故を踏まえ、補給廠では酸素ボンベの搬入を停止し、現在酸素ボンベ を保管していない。また、今後、搬入を再開する場合には１本１本安全 を確認し慎重に対応するとともに、その時期については情報提供する。
平成２８年１１月１日 相模原 市発 表資料
イ 火災のあった倉庫 は、本年１月の米軍か らの情報提供のとおり 、内部 の保管物はすべて撤去されたままであることを確認した。また、修繕や建 替えなど、今後の扱いについては未定であるとの説明があった。
ウ 危険物施設のうち 屋内貯蔵所１棟につい て、スプリンクラー設 備、消 火器及び自動火災報知設備など消防用設備について、外観点検を行ったと ころ、不備な点は見受けられなかった。
以 上
問合せ先 消防局予防課 042-751-9117 総務局渉外課 042-769-8207
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平 成 ２ ８ 年 １ １ 月 １ 日 防 衛 省 ・ 外 務 省
相 模 総 合 補 給 廠 に お け る 火 災 に つ い て
平 成 ２ ７ 年 ８ 月 ２ ４ 日 （ 月 ） に 発 生 し た 相 模 総 合 補 給 廠 内 の 倉 庫 の 火 災 事 故 の 調 査 結 果 に つ い て 、 米 側 か ら 提 供 さ れ た 情 報 を 以 下 の と お り 取 り ま と め てご 報 告 し ま す 。
１ ． 概 要
（ １ ） 発 生 日 時
平 成 ２ ７ 年 ８ 月 ２ ４ 日 （ 月 ） 午 前 ０ 時 ４ ５ 分 頃
（ ２ ） 発 生 場 所
在 日 米 陸 軍 相 模 総 合 補 給 廠 内 の 倉 庫 （ 神 奈 川 県 相 模 原 市 ）
（ 鉄 筋 コ ン ク リ ー ト 造 （ 一 部 鉄 骨 造 ） 平 屋 建 ）
（ ３ ） 被 災 者 な し
（ ４ ） 被 害 状 況
倉 庫 の 天 井 の 一 部 が 崩 壊 、 倉 庫 の 建 具 (扉 や 通 風 口 等 )や 各 種 設 備 の 大 半 が 破 損 し た 。
（ ５ ） 保 管 物 等
ア 保 管 物 ： 酸 素 ボ ン ベ 、 消 火 器
イ 管 理 状 況 ： 換 気 扇 、 ス プ リ ン ク ラ ー 設 備 、 自 動 火 災 報 知 設 備 （ 煙 感 知 器 ） が 設 置 さ れ て い た 。
ウ そ の 他 ： 大 気 中 に 危 険 な 物 質 は 放 出 さ れ て い な い 。
（ ６ ） 消 火 活 動
在 日 米 陸 軍 の 消 防 隊 及 び 相 模 原 市 の 消 防 隊 が 消 火 活 動 を 行 い 、 ８ 月 ２ ４ 日 午 前 ７ 時 ９ 分 に 鎮 火 を 確 認 し た 。
図 ３ 倉 庫 内 の 撤 去 前 と 撤 去 後
撤 去 前 （ 平 成27年12月3日 ） 撤 去 後 （ 平 成27年12月19日 ）
- 3 - ２ ． 調 査 内 容
（ １ ） 調 査 機 関
発 注 者 ： 米 陸 軍 メ デ ィ カ ル ・ マ テ リ ア ル ・ エ イ ジ ェ ン シ ー（ USAMMA） 契 約 者 ： WHAイ ン タ ー ナ シ ョ ナ ル .Inc
（ ２ ） 調 査 期 間
平 成 ２ ７ 年 １ １ 月 ９ 日 か ら 同 年 １ １ 月 １ ２ 日 ま で
（ ３ ） 調 査 結 果
米 陸 軍 メ デ ィ カ ル ・ マ テ リ ア ル ・ エ イ ジ ェ ン シ ー （ USAMMA） は 、 原 因 究 明 及 び 再 発 防 止 に 必 要 な 対 策 を 策 定 す る た め 、 WHA イ ン タ ー ナ シ ョ ナ ル .Inc と 契 約 し 、調 査 を 実 施 。そ の 調 査 結 果 を 踏ま え 、米 側 に お い て 様 々 な 検 討 を 行 っ た が 、 確 実 な 火 災 原 因 を 特 定 す る ま で に は 至 ら な か っ た た め 、 調 査 結 果 と 科 学 的 知 見 に 基 づ い て 事 故 原 因 の 推 定 を 行 っ た 。
ア 相 模 総 合 補 給 廠 に お い て は 警 備 が な さ れ て い る こ と か ら 、 部 外 者 の 立 入 り に よ る 放 火 及 び 故 意 の 破 壊 行 為 は 原 因 の 可 能 性 と し て 考 え られ な か っ た 。
イ 火 災 発 生 時 間 が 午 前 ０ 時 を 過 ぎ た 時 間 で あ る と 推 定 さ れ 、 そ の 時 間 帯 に 倉 庫 内 で 作 業 は 行 わ れ て い な か っ た こ と か ら ､ 作 業 中 の 過 失 に よ り 火 災 が 発 生 し た 可 能 性 は 考 え ら れ な か っ た 。
ウ 建 物 内 に ガ ス 設 備 及 び 石 油 設 備 は 設 置 さ れ て い な か っ た こ と が 確 認 さ れ て い る 。
エ 調 査 の 結 果 、 電 気 設 備 の 機 能 不 全 及 び 建 物 構 造 自 体 が 原 因 と な る 火 災 が 発 生 し た 可 能 性 は 少 な い 。
オ 倉 庫 へ の 落 雷 、 又 は 、 太 陽 光 が 何 ら か の 物 体 に よ り 反 射 若 し く は 屈 折 し 、 １ 点 に 光 が 集 中 し た こ と に よ る 自 然 発 火 の 可 能 性 は 考 え ら れな か っ た 。
カ 酸 素 ボ ン ベ の １ つ に ガ ス ケ ッ ト の 欠 陥 又 は バ ル ブ の 機 能 不 全 が あ り 、 そ こ か ら 漏 れ 出 し た 酸 素 が バ ル ブ を 振 動 さ せ 、 何 ら か の 拍 子 に 発 生 し た 火 花 が 蓄 積 さ れ て い た 塵 等 の 可 燃 物 に 引 火 し 、 燃 え 広 が っ た も の と 思 わ れ る 。 さ ら に 発 生 し た 火 災 に よ る 熱 で 付 近 の 酸 素 ボ ン ベ が 加 熱 さ れ 、 次 々 に 破 裂 し た も の と 考 え ら れ る 。
図 ４ 火 災 し た 倉 庫 に保 管 さ れ て い た 酸 素 ボ ン ベ （ バ ル ブ ・ ガ ス ケ ッ ト ）
（ 平 成 27 年 11 月 撮 影 ）
調 査 結 果 と 科 学 的 知 見 の 両 者 を 満 た す 事 故 原 因 は 得 ら れ な か っ た が 、 現 在 、 得 ら れ て い る 情 報 を 整 理 す る と 、 ２ （ ３ ） カ の 推 定 が 事 故 原 因 と し て 最 も 可 能 性 が 高 い と 考 え ら れ る 。
３ ． 再 発 防 止 策
（ １ ） 消 火 設 備 の 点 検
相 模 総 合 補 給 廠 内 の 全 て の 倉 庫 の 消 火 設 備 に つ い て 、 米 陸 軍 の 消 防 規 則 に 従 い 点 検 を 実 施 し た 。
（ ２ ） 物 品 管 理 リ ス ト の 共 有 の 徹 底
倉 庫 に 保 管 し て あ る 物 品 の 詳 細 な 管 理 リ ス ト を 更 新 し 、 米 側 の 関 係 者 で の 共 有 を 徹 底 し た 。こ の リ ス ト に 基 づ き 、物品 の 保 管 状 況 を 綿 密 に 確 認 し 、こ れ に よ り 、
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は 、 一 本 一 本 安 全 が 確 認 さ れ た 酸 素 ボ ン ベ の み を 保 管 し 、 定 期 的 に 点 検 を 行 う な ど 安 全 性 に 留 意 す る 。
（ ５ ） 酸 素 ボ ン ベ 保 管 量 の 縮 減
今 後 、 酸 素 ボ ン ベ の 搬 入 を 再 開 す る 際 は 、 相 模 総 合 補 給 廠 に 一 時 的 に 保 管 す る 酸 素 ボ ン ベ の 量 を 減 ら し 、 ま た 、 酸 素 ボ ン ベ の サ イ ズ を 小 さ く す る こ と を 検 討 す る 。
４ ． 今 後 の 取 り 組 み
今 回 の 事 故 の 発 生 は 地 元 の 方 々 に 多 大 な 不 安 を 与 え る 極 め て 遺 憾 な も の で あ り 、 在 日 米 軍 と し て 地 元 住 民 の 不 安 を 理 解 し 、 日 本 に お け る 米 軍 施 設 の 安 全 な 運 用 を 確 保 す る た め 上 記 の 再 発 防 止 策 を 徹 底 す る ほ か 、 あ ら ゆ る 努 力 を 払 う も の で あ り 、 事 故 の 再 発 防 止 に 万 全 を 期 す こ と と し て い る 。
